捨てる科目があっても大丈夫

公務員試験と大学入試との違いでよく指摘されるのが、科目数の違いです。

大学入試では、国立大学でも試験科目が10科目になるようなところはなく、中には1科目だけという大学も少なくありません。

一方、公務員試験は、教養試験と専門試験を合わせると20科目を超え、その科目数の多さから、公務員試験の受験を躊躇してしまうケースも見受けられます。

このように科目数の多い公務員試験においては、

「計算が苦手だから経済学とか数的は捨てたいな」

民法は分量が多いから切っちゃえ!」

「文系だから教養の自然科学は捨てても大丈夫かな?」

など、特定の科目を「捨てる」だの「切る」だのといったことが話題に上ります。

大前提として、公務員試験において、捨てたらダメな科目というのは存在しません。数的処理を切って、あるいは経済学を捨てて、また民法を切って合格した人はいくらでもいます。決して珍しいことではありません。

真面目な人だと、「捨てる」ことに罪悪感のようなものを持つ人もいますが、そんなことを感じる必要もありません。合格するためにあらゆる手法を考慮するのは当然です。

 「捨てる」ことのメリット

特定の科目を「捨てる」ということは、試験時間として捨てた科目にに充てる時間がゼロ、ということになるので、他の科目を解くために多くの時間を充てられます。

例えば、数的処理を切って余った時間を文章理解に充てて、しっかり時間をかけて解いて、満点をとれるようにしたという方もいました。文章理解は、時間をかければ正解できる可能性が高まるという科目ですから、その性質を利用した受験戦術です。

また、特定の科目を「捨てる」ということは、その科目を勉強しなくても良いわけですから、その分浮いた時間を、きっちり他の科目の勉強時間に回すこともできます。本番においても学習においても、「切る」「捨てる」ことによって生まれた時間を有効に使えるということです。

 捨てても0点にはならない

では、特定の科目を「捨てる」というと、その科目は0点になってしまうのでしょうか?

いいえ、そんなことはありません。択一試験は「マークシート方式」ですから、勘で適当に埋めることは誰でも出来ます。

例えば国家一般職では、数的処理(判断数理、数的推理、資料解釈)が合計16問出題されます。数的処理を捨てて全く勉強していなくても、16問中2問くらいはぶっつけ本番で解ける問題があると思います。そして残りの14問を全部ヤマ勘で埋めても、各問題とも選択肢は5本ありますから、5分の1、すなわち14問中3問ぐらいは正解できます。結果的に合計5問前後は得点できる計算になります。

もしも数的処理が大の苦手で、その勉強に大量の時間を費やしたとしても、下手をすると16問中半分の8問取るのが精一杯ということもあります。そうすると、全く勉強していない人の点数を3点分しか上回ることができません。それなら、その大量の時間を他の科目に回したほうが総合得点の上積みを望めるかもしれない、と考えるのは自然なことです。

試験は学問ではありません。「点取りゲーム」です。どうやったら総合点で合格ラインを超えることができるか、ということを徹底的に考えることが合格への近道です。