「どれだけの時間勉強するか」より「どれだけ試験に受かりたいか」

公務員試験の合格に必要な勉強時間については、様々な情報が飛び交っています。

1000時間は必要

とか、

800時間あれば大丈夫

とか、とにかく一定の時間やらなければいけない、ということが言われ、多くの方が勉強時間の確保に意識を奪われています。

もちろん、勉強時間が全く必要ないということはあり得ません。しかし、何時間勉強するかによって、一概に、本当に、合否が決まるものなのでしょうか?

私はこれまで、数多くの公務員試験受験生を指導してきました。その中で、その人が試験に合格するかどうかは、「どれだけの時間勉強するか」ではなく、「どれだけ本当に受かりたいか」という気持ち=モチベーションの差が、大きなカギを握っていると確信しています。

例えば、

やる気の「ある人」とやる気の「ない人」とが、同じ時間勉強したならば、やる気の「ある人」のほうが合格しやすくありませんか?

あるいは、

「すごく」やる気のある人と「まあまあ」やる気のある人とが、同じ時間勉強したならば、この場合も「すごく」やる気のある人のほうが合格しやすいのは当然だと思います。

つまり、たとえ勉強時間が十分にとれなかったとしても、高いモチベーションを持っている人は、自然と合格に近づくのです。

私が出会った2人の合格者

では合格者たちは、どうやって高いモチベーションを持つようになるのでしょうか。ここでは2つの例を挙げてみましょう。

まずは、大規模自治体に合格したAさん(女性)です。

Aさんは、障害を持つ妹がいたため、ご両親と一緒に妹のサポートをし、幼い頃から障害について考えることが多かったそうです。妹さんは体を動かすことが大好きで、障害者スポーツの大会によく出ていました。Aさん自身は運動がさほど得意ではありませんでしたが、妹さんが出場するスポーツ大会に家族で応援しに行くのがとても楽しみでした。

そんな中で、さまざまな障害を持っている人たちが競技に打ち込んでいる姿に触れ、自分自身もスポーツが大好きになったそうです。そうした経験から仕事としても障害者支援に取り組みたいと思い、公務員を志しました。

このAさんの場合は、幼い頃からの経験がそのまま高いモチベーションに昇華したといえます。

次に、国家一般職、国税専門官東京都庁、地元の県庁など、受験先の全てに合格したBさん(男性)です。

Bさんは、大学受験が思い通りにいかず、そのことにどこかコンプレックスを持っていました。しかし、大学では友人にも恵まれ、興味のあった地域おこしに関するゼミに入って活動するなど、充実した学生時代を過ごしていました。

3年生になり就職を意識し始めた頃、大学受験の失敗をリベンジしたいという気持ちが大きくなり、公務員試験を受験しようと思い立ちました。そのときAさんは、単に公務員試験に合格するだけでなく、すべての受験を「総なめ」にして、その中から一番面白そうな仕事を自分から選んでやる!と心に決めたそうです。

その結果、受験先のすべてで上位合格。合格後じっくり自分の適性や、やりたいことなどを考えて、最終的に就職先を決めました。

高いモチベーションが合格を引き寄せる

この2人の合格者は、実はまったく違う動機でモチベーションを維持していたことがわかります。その動機が「良い」とか「悪い」とか「純粋」だとか「不純」だとか、そういうことはまったく関係ありません。

大切なのは、「どうしても合格したい」という気持ち=高いモチベーションが、その人の中に強く存在するかどうかなのです。

アメリカ合衆国第16代大統領リンカーンは、こう言っています。

「意志あるところに道は開ける〜Where there's a will, there's a way.」

この高いモチベーションこそ、なによりも強く「合格を引き寄せる力」なのです。

みなさんは、人生の貴重な時間を費やして公務員試験を受験すると決めたはずです。どうせやるなら、誰よりも高いモチベーションを持って、誰よりも合格したい気持ちを強く持って、日々の勉強を続けていきましょう。