「読みやすい論文」の一歩先へ

ときどき、

「論文は読みやすい答案を書くことができれば合格できる」

といったな意見を目にします。しかし論文は、単なる「作文」の試験ではありません。行政官の採用試験として課されている以上、単に文章力があれば合格できる、といった甘いものではありません。

もちろん論文の答案としては、まず形式面して、

・誤字脱字がないように、可能な限り丁寧な字で書く
・適切に改行する
・必要に応じて段落ごとのタイトルを入れる

など、採点者が読みやすい答案であることが必須です。

また内容面として、

一般的な論理性や整合性が備わっており、論文として十分な構成である

ことも求められます。

しかし、これらのことを満たしているだけでは、近年、合格点を取ることは難しくなっています。

日々状況が変化するコロナ禍の各種対策、人口減少問題、急増する外国人、頻発する自然災害など、複合的な難問を抱える行政に取り組む人材を採用する必要のある今では、特に、

受験先の取り組みに関するしっかりした理解

が必要とされるようになってきているのです。

取り組みに対する理解が求められる

例えば、過去に実施された地方自治体の論文では、問題文中に

「◯◯(自治体名)はどのような取組を進めるべきか、あなたの考えを述べよ」

とあったり、別の自治体の論文では、

「どのような取組を進めるべきか、現行の施策に言及した上で、あなたの考えを述べよ」

と、既に行われている施策に対する理解を問いつつ、それを前提にさらにどうすべきかを問うケースもあります。

こういった問題が出題されていることを考えると、対策としては、各分野について

(1)現時点で具体的にどのような施策を行っているのか(行っていないのか)

(2)その施策の改善点はどこか

(3)そのための具体的な取り組みはどのようなものか

といったことをしっかり理解しておく必要があります。

志望先の自治体等に「本当」に関心があり、またそこで「本当」に公務員として住民のために働きたい、という強い想いがあれば、こういったことに関して程度知っているだろうことを、採用する側は受験生に対して当然に求めてくるということです。

このように、論文を「書く」ためには、各受験先の現状や政策について関心を持ち、理解しておくことが不可欠です。まだまだ時間はあります。計画的に時間をつくってしっかり取り組んでいってください。