自治体の状況をつかめば、政策が見えてくる

自治体ごとに置かれた状況はさまざま

現在、全国的に注目されている『待機児童』。文字通り、保育園や学童保育に入りたいのに入れないために「待機」している「児童」(や幼児)のことを指します。この『待機児童対策』は、同じく注目されている『女性活躍推進』の足かせにもなっているとされ、来年の教養論文でも出題可能性の高い論点に挙げられます。

さて、この『待機児童』の問題ですが、自治体によって事情が大きく異なります。子どもの割合や保育園の数、保育園や保育士等に対する補助金のあり方、また女性の就業率や出生率、世帯所得など、待機児童に関係する様々な状況がそれぞれかなり違うのです。

また、たとえば近年急増する『外国人観光客』の問題でも同じことがいえます。観光スポットの種類や規模・数、また公共交通機関の状況や宿泊施設や飲食店の充実度などが、自治体・地域によってかなり差があります。

このように、ひとくくりに『待機児童対策』や『外国人観光客対策』といっても、自治体が異なると状況も全く異なります。そのため、これらのテーマに関して教養論文を書く際には、その前提として、主要な政策課題について、受験する自治体の状況を知っておくことが求められます。

この点、一昔前までは、自治体ごとの状況は特に考慮せず、一般的に通用するような差し障りのない内容を書いておけば、合格点を確保することも難しくありませんでした。

しかし、そのような論文試験だと、本当に行政に関心を持っているかを試すことができません。

自治体の状況を踏まえた政策が求められる

そのことから、近年では、自治体をとりまく状況をしっかり把握した上で、さまざまな行政課題に取り組む姿勢をもっているかを試す傾向が顕著に見られるようになったのです。

こういう事情をしっかりと把握しておかないと、教養論文対策を誤解したまま、試験本番で的外れの答案を書いてしまい、大きく減点されてしまうことにもなりかねません。

逆に、受験する自治体の状況を正確に捉えた上で、その状況にフィットした政策を分かりやすく表現できれば、合格レベルの答案になることは間違いありません。

教養論文の各論点を学習する際には、常に、志望先自治体の状況やその状況を前提とした政策の有効性を意識しながら進めるようにしてください。