教養論文で試される能力とは

最近の公務員試験は、択一試験が易化したり、専門科目がなくなったりと、徐々に簡素化される傾向にあります。その一方で、重要性が高くなっているのが教養論文です。

教養論文は、択一よりも配点が高い自治体が珍しくありません。教養択一や専門択一では高得点がとれたのに、教養論文のデキが悪くて1次試験で敗退してしまうというケースが非常に多くみられます。

この配点の面だけでなく、教養論文は今や面接と並んで公務員試験においてもっとも重要だといっても過言ではありません。

教養論文で試される3つの能力

ではこの教養論文、いったい受験生のどんな能力を試そうとしているのでしょうか?

さまざまな公務員試験の受験要項をもとに、人事担当者、現職の公務員にヒアリングした要件を総合すると、教養論文において試されているのは、特に以下の3つの能力だと考えられます。

(1)読解力〜問題文を正確に捉えることができるか
近年、教養論文の問題は著しく多様化しています。従来は1行問題のようなシンプルな出題が多かったのですが、問題文が長文化したり、①②など、段階を分けて質問してきたり、またグラフや表、新聞記事といった資料を与えたり、形式が多岐に渡るようになっています。

こうした新しい形式の問題では、予想論点を丸暗記するという、従来型の対策では全く通用しません。問題文を深く読まず、とにかく覚えていることを書きまくると、いうことに陥りがちだからです。これでは出題者の意図とはずれてしまうことになり、合格点に達することは困難です。

(2)論述力〜論理的整合性を持って説明することができるか
教養論文では、問題文によって与えられたテーマについて、まずは社会的な背景や状況を踏まえ、そこに生じる重要な論点を抽出し、その論点を解消する具体的な施策を提示し、さらにはその先にある未来像を描くことまで、求められます。

そこに必要なのは、難解な論理構成ではなく、「一貫して説得力のある素直な論述」です。言い換えれば「どんな人が読んでもわかりやすい明快な論述」こそ、本当にレベルの高い合格答案ということができます。

(3)解決力〜行政課題に対して適切な施策を示すことができるか
さまざまな行政課題に関して、「受験先の自治体が現在どのような施策を手がけているか」を書かせたり、あるいは「その施策を知っている」ことを前提とした出題が増えています。

これは、「施策にコミットメントする能力」を試すという側面があります。つまり、「課題を解決する能力」が試されているということです。行政への関心が高く、受験先の志望度が高ければ、自ずと把握しているであろう施策を答案に示せないと、やはり評価は低くなってしまいます。

教養論文に必要な素養

これらをさらに幅広い角度から見た素養として捉え直すと、以下のような観点が重視されていることが浮かび上がってきます。

(1)相手の考えや主張を理解しようとする姿勢を持っているか
⇒理解力・感受性の高さ

(2)自らの理解・考え・意思をわかりやすく伝えられるか
⇒相手の立場を踏まえたコミュニケーション力

(3)本気で公務員として問題を解決したいと思っているか
⇒公益実現への熱意、公務への志望の高さ

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