国税・財務・労基<時事> 新型コロナ問題 解説

6/6(日)に実施された国税専門官、財務専門官、労働基準監督官(国家専門職)の基礎能力試験(教養択一試験)の時事では、3問中1問が、新型コロナウイルス感染症に関する問題でした。

新型コロナ関連は、今後の国家一般職、県庁政令市といった地方上級、その他の市役所、経験者採用試験、氷河期採用試験などでも出題可能性が高い最重要テーマです。

これらの試験の時事対策として、今回出題された問題の全文を掲載するとともに、間違いの選択肢全てに簡単な解説をつけました。今後どのような形で出題されるのか、問われるポイントや難易度はどの程度か、といったことの参考になると思います。ぜひ確認しておいてください。

 

誤りの選択肢については、正誤判断ができたほうがよい箇所に「✕」をつけ、また、どのように間違っているのか、正しくはどうなるのかについて赤字で解説を加えてあります。

 

 

【No.29】2020年における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)をめぐる動向に関する記述として最も妥当なのはどれか。


1.COVID-19が国内各地で発生したことから、2020年1月下旬✕、日本政府は、全国の小中学校、高等学校、特別支援学校に臨時休校の実施を指示した✕。これを受け、感染が急速に広がり始めていた大阪府がいち早く休校措置を市町村に要請したほか、全国の保育所学童保育も、春休みまでの間、休園・休室✕することとされた。

✕ 臨時休校に関する方針が出されたのは2月下旬です。また。「指示」ではなく「要請」という形で出され、実際に休校にするかどうかは地方自治体の判断となりました。一方、政府は、保育ニーズに応えるため、保育園と学童保育(放課後児童クラブ)は「原則開所」を求めると自治体に伝えました。


2.2020年4月初旬、日本政府は、国内におけるCOVID-19の感染爆発の懸念から、全国一斉に✕緊急事態宣言を発出した。 緊急事態宣言期間中は、密閉、密集、密室✕の「3つの密」と、大人数での会食などの「5つの場面」を避ける行動を国民一人ひとりに求めた結果、感染拡大に歯止めがかかり、緊急事態宣言は、当初の予定通り6月中旬に全国一客に解除された✕。

✕ 2020年4月に発出された緊急事態宣言は、全国一斉ではなく、まず4月7日に東京など7都府県を対象とし、ついで16日にはその他全ての道府県を対象として発出されました。また、避けるべき「3つの密」は、密閉、密集、「密接」です。さらに、4月に発出された緊急事態宣言は、当初の予定は5月6日までの予定でしたが、その後5月31日まで延長されることとなり、最終的には全国一斉ではなく段階的に解除され、5月25日に全ての都道府県について解除されました。

 

3.2020年上半期、世界各国にCOVID-19の感染が拡大する中、欧州ではロックダウン(都市封鎖)を行う国がみられ、韓国では、ドライブスルー検査により、感染者を早期発見・治療する取組が行われた。また、台湾では、マスクの購入数制限のほか、デジタル技術を活用し、スマートフォンでマスクの在庫確認を行うことができるシステムを導入するなどの取組が行われた。

◯ そのとおり。


4. COVID-19の発生により低迷した国内の観光・飲食業界を支援するため、日本政府は、2020年12月✕から全国を対象✕に、「Go To トラベル」及び「Go To イート」事業を開始した。これらの事業は、宿泊費や食事代金の35%をキャッシュバックする✕もので、特別定額給付金(一人当たり10万円)の事務処理に時間を要したことを踏まえ、一括して委託事業者によって運営された。

✕ 「Go To トラベル」は、2020年7月下旬から開始されました。また「Go To イート」は2020年9月下旬からの開始です。また、「Go To トラベル」の開始時は、全国が対象となっておらず、まずは東京都内の旅行及び東京都在住者による旅行を除いて開始され、10月から東京都内の旅行及び東京都在住者による旅行も対象となりました。さらに、「Go To イート」は、35%キャッシュバックではなく、販売額の最大25%のプレミアム付食事券を発行するという形で行われたので、割引率は最大20%です。


5. 日本政府は、COVID-19対策として、企業に対し時差出勤やテレワークを推奨した。しかし、中小企業や小売業では、テレワークの実施体制が整備されておらず✕、2020年に発出された緊急事態宣言中はテレワークは実施されず、時差出勤の実施にとどまった✕。一方、国の行政機関では、セキュリティ上の理由から、在宅勤務の代わりにサテライトオフィスでの勤務が推奨された✕。

✕ 中小企業や小売業でもテレワークは実施されています。問題文には「実施されず」とありますが、そのまま読むと、中小企業や小売業の企業は1社もテレワークを実施していないということになりますが、常識的にそんなことがありえないことはすぐに分かります。また、国の行政機関でも在宅勤務は積極的に導入されています。

 

【講評】難易度:並

緊急事態宣言やGo To トラベル&Go To イートの開始時期、発出や開始が全国一斉だったかどうか、割引率など、各選択肢の正誤ポイントで求められる知識が細かいので、一見難しいようにも感じる問題です。

ただ、各選択肢には複数の間違いの箇所があるので、1つでも見つけることができれば、その選択肢は「」だと判断できます。となると、消去法で解いていけば、「◯」は選択肢3しかないと判断するのは難しくはありません。

なお、選択肢5のように、常識的にそんなことはありえない、という内容の選択肢も出題されるので、正誤判断が難しいと感じても落ち着いて読むようにしてください。